耳の病気について
耳がかゆい、くさい、よごれている、その場合は外耳炎になっている可能性があります。
犬の7頭に1頭は外耳炎になったことがあるというデータがありますので、ありふれた病気ではあります。
ただし、外耳炎はこじれると耳の穴が腫れて狭くなって、最悪の場合耳の穴が塞がったり、耳だれが続いて痛がったり、目が回ったり頭が傾いたりする場合があります。
外耳炎を繰り返す場合は、しっかり治療することが必要です。
ご自身のワンちゃんネコちゃんが「外耳炎かな?」と思ったら、
自宅で耳をいじらないでください!
特に綿棒での耳掃除は絶対にやめてください!!
綿棒はデリケートな耳の穴の壁を傷つけ、耳垢を耳の奥に押し込む恐れがあります。
当院では、耳の中を専用の内視鏡(ビデオオトスコープ)でしっかり確認して、耳垢の検査で菌やカビが増えていないかを確認します。
診察室では簡易型の内視鏡を使って耳の中を観察します。
2023年6月追記:複雑な内視鏡手術が可能な新しい耳科専用内視鏡機器を導入しました
次にそれぞれの症状に合った専用の洗浄液で耳の中をしっかり洗って耳垢を取り除きます。
内視鏡(ビデオオトスコープ)で観察しながら、カテーテルや鉗子を使って耳垢や異物(毛やノギなど)を取り除くこともあります。
2023年8月追記:様々な機器を使って内視鏡で耳垢や異物を取り除きます
耳が汚れている限り、どんなにいいお薬を使って外耳炎を治すことはできません。
院内で耳洗浄をした後は、それぞれの症状に合った点耳薬をご自宅でつけてもらいます。
ご自宅で点耳が難しい場合や症状によっては病院で1回つけると1週間効果が持続する点耳薬を使う場合もあります。
再診時には治療効果を確認して、不十分な場合には再度耳を洗浄します。
場合によっては麻酔や鎮静を使ってワンちゃんを眠らせた状態で内視鏡(ビデオオトスコープ)で観察しながら徹底的に洗浄する場合もあります。
2023年6月追記:新しい耳科専用内視鏡を使って麻酔をかけた状態で耳の中を詳しく検査しているところです。
2023年8月追記:耳の中を観察しながら、洗浄液とカテーテルで徹底的に洗浄しているところです。
外耳炎が治らない、繰り返す原因を突き止めることも重要です。
次ページでは外耳炎の原因について解説します。